『特別でなければいけない』なんて、誰も言ってない。


 

分かりにくいタイトルかもしれません。ですが、この意識にがんじがらめになる人も多いように感じて、書こうと思いました。

先日、インドである男の子とお話しました。半年のインド生活を終え帰国を目の前にして、彼はすごくモヤモヤとしていました。『仕事で付加価値を出せなかった』『自分の強みが分からない』そんな彼の話の中から強みであろうところを見つけてみても、「でも、それって普通じゃない…?」と不安げに言うのです。

その時はその言葉をあまり深く捉えていませんでしたが、よく考えるとなんだか違和感がありました。『どうして普通じゃいけないんだろう』『どうして特別でなければいけないんだろう』と。それと同時に、私自身がその想いに苦しみながらインドでもがいてきたことを思い出しました。

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『特別でなければいけない』この言葉は、絡みついて身動きを取れなくするんですよね。私はインドに来て、自分の価値が分からなくなりました。日本でのことなんて関係ない、誰も私の過去なんて知らないし、気にしていない。特別感なんて何もない、みんな一緒の空間。

インターンで仕事をしていても、『自分だからこそできること』を求めては失敗して、与えられた課題すらできず成果を出せない。自分でも何が問題なのか分からず、悶々と過ぎる毎日。そんな時に上司に言われた言葉で、私は気づかされました。

「まずは言われたことをちゃんとやれ。その上で付加価値をつけるもんなんだよ。」

私はずっと、付加価値ばかりに目がいっていたのです。自分だからこそできることをやりたい、自分だからこそ出せる価値をつけたい。そんなこと、誰も求めていないのに。

特別に扱われないことに悶々としては、私はその態度が表にも出ていたようでした。自分は特別だということを誇示する、特別な自分を切り取る。きっと周りには違和感を与えていたに違いありません。

そうしてまた、言われた言葉。

「お前は特別でも何でもないよ。普通の大学生なんだよ。」

その瞬間、今までのことがアホらしくなりました。くだらないプライドに固められて、くだらない自己顕示欲に振り回されて、特別でいようとしてきた。『特別でなければいけない』と思ってしまっていること自体が、特別でも何でもない『普通の自分』をより強く作ってしまっていたということに気づいたのです。

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特別でなければいけない理由なんて何もない。私のことなんて誰も見ていない、誰も気にしていない。うまく魅せようとしても、塗り固めても、中身が空洞のうちはいつか脆く崩れ去ることは、目に見えています。

だから今は自分を『ミス・ノンバリュー』と笑って言っています。インドに来た時には考えられませんでした。自分に価値がないなんて認めたくないし、そりゃあ特別な存在だと思いたい、生きているんだから。けれども今の自分は何も出来ないし、そのことを受け入れなければいけない。今まで偽ってきたものを剥がし、空洞を埋める作業をこれからはしていかなければいけません。

だから今は、胸を張って言います。『普通で何が悪いのさ!』って。今はまだ道半ば。特別になるには、まだまだまだ道のりは長いかもしれない。けれどもそれが、どうしようもなくワクワクするのです。